介護職のための最終章ケアについて
(3)食べる 不安、怖い、わからない
■栄養と水分摂取の問題
医師になりたての頃は、最後まで点滴をするのが常識。多くの方が最後の時期に全身がむくみ、痰や分泌物が喉のところでゴロゴロという音を立てていました。大量の点滴を毎日のようにすることで、心臓はその入ってきた水を処理できずに、肺に水が溜まり、呼吸が苦しくなることも起きていた。そんな対応をしていた時期が少なからずある。それは「溺れて死ぬ」と表現されていました。
今は、その反省もあり、終末期にはあまり点滴を積極的にはしなくなってきている。(それでもまだまだ大量の点滴をしていることの話はきく)。それを「枯れるように死ぬ」と表現されるかたもいますがあまり好きではない。
最後の時間の経口摂取の問題は、家族やスタッフにどのような言葉でその内容を語るのかが重要なのです。
点滴する・しないの二項対立ではない
溺れて死ぬのでも、枯れて死ぬのでもない。
助からない、最期の時間をどうすれば安楽に過ごすことができるか、それを全員が真剣に考えることです。
少量の点滴が必要の時もあれば、何もしない時が良いこともある。
食事が1日でも取れないと、不安、心配、どうしたらいいかわからないが増えてきます。
点滴、「でも」、しないといけないのではないかという思いが起きてくるのも致し方ないが、ケアに関わるものとしてはもう一歩考えていただきたい。
Q&Aを15年も前に作ったのですが、少し修正して添付します。
今なら少しは読んでもらえるでしょうか。15年前は即ゴミ箱行きでした!!
(佐藤)